認知能力

一般知的能力の業績予測力は従来説より小さい

一般知的能力は長らく「職務業績を最もよく予測する単一の指標」と語られてきました。本研究は、1990年以降の研究を扱った三つのメタ分析のデータをすべて集め直し、重複を整理したうえで再分析しています。その結果、操作的妥当性は.18〜.22の範囲にとどまり、著者らは.20を現代の要約値として示しました。さらに、知的に複雑な仕事ほど予測力が高いという通説も、そのままでは支持されませんでした。

変化への抵抗は、人の脳・組織・因果の三層に埋め込まれている

組織変革がうまくいかない理由を、著者は「人が抵抗するから」では説明が浅いと考えます。この論文は、認知神経科学・システム理論・複雑性科学を手がかりに、抵抗が人・組織・因果という三つの層に埋め込まれた制約の表れだと論じます。そして、制約に逆らうのではなく沿うように施策を設計することを提案しています。

評価者研修の成果と結びついたのは意欲より認知能力

評価者研修の成果を分けるのは、受講者のどんな特性でしょうか。学習目標志向性や内的統制感といった特性は一般的自己効力感を介して研修へのやる気と結びついていましたが、そのやる気は研修後の知識や評価の正確さを予測しませんでした。代わりに、頭を使う成果指標と最も安定して関連していたのは認知能力で、一方でFOR訓練そのものは評価の正確さを複数の面で改善していました。