退屈が増えた時期は落ち込みと先延ばしも同時に増える 仕事の退屈が高まった時期には、同じ時期に抑うつ気分やフラストレーションも高まり、それを通じて先延ばしや反生産的職務行動の増加ともつながるという関係が見られました。一方で、6週間後の時点への持ち越し(時間差の関係)は確認されていません。さらにこの結び付きは、仕事の進め方を自分で決められる度合いが高い人ほど弱くなっていました。退屈への対処は、起きているその時期に手を打つことが鍵になりそうです。 2026.09.11 組織・エンゲージメント
職務の要求と資源の理論は、個人差・階層・家庭へ広がった 働く人が消耗するか、いきいき働けるかは、仕事の負荷と、それを支える資源の組み合わせで決まる。この考え方を提唱した著者ら自身が、先行レビュー以降の研究の広がりを整理し直したのが本稿です。近年の発展として、人によって効き方が違うこと、要求と資源は個人だけでなくチームや組織にもあること、働く人が自ら環境に働きかけること、そして仕事と家庭がつながっていることの四つが挙げられています。 2026.09.10 働き方・ウェルビーイング
職場から家庭への圧力は一方通行、支えたのは親族と仲間だった ワークライフバランスの研究は、役割の境界が引きやすく制度も比較的あてになる環境を前提にしてきました。この研究は、長期の任務や予測できない勤務、支援の行き届かなさが続くナイジェリア軍の現場で聞き取りを行い、仕事と家庭の影響が双方向ではなく構造的に偏っていることを描き出します。公式な支援が弱いところでは、親族や仲間、地域の助け合いといった文化に根ざした資源が、その偏りを部分的に受け止めていました。 2026.09.05 働き方・ウェルビーイング
働く人のストレスを『資源の増減』で読み解く理論、30年の到達点 職場のストレスをめぐる研究には、燃え尽き(バーンアウト)から強い衝撃を伴うトラウマ性ストレスまでを一つの見方でつなぐ理論があります。それが資源保存(COR)理論で、人は自分にとって大切な資源を守ろうとし、失うことを避けようとする、という前提から働く人のストレスを捉えます。本論文はこの理論の原則と派生命題を整理し直し、組織行動の研究がどう使ってきたかをたどった総説です。 2026.09.03 組織・エンゲージメント
職務資源は職務要求の悪影響を和らげる:JD-R理論15年の到達点 職務要求−資源(JD-R)理論は、仕事の要素を「負担になるもの」と「支えになるもの」に分けて捉える枠組みです。本論文は、2001年の提唱から15年ぶんの研究を振り返り、モデルが理論へと成熟していった過程を整理しています。中心に置かれているのは、さまざまな職務資源が、さまざまな職務要求からバーンアウト(燃え尽き)へ向かう影響を和らげる緩衝役を果たす、という証拠です。 2026.09.03 働き方・ウェルビーイング