権力を持つ男性が「うちは実力主義」と見る理由は資源の充足感 女性が権力ある地位に就きにくいのはなぜか。この研究は、権限そのものではなく、権限に見合う資源が伴っているかどうかに注目します。男性は権限が大きいほど自社を実力主義的だと捉えやすく、その背景には、役割を果たすだけの資源が自分にはあるという認識の男女差がありました。資源が足りているという感覚は、実力主義の見方を通じて公平性向上の取り組みへの支持を弱めていました。 2026.09.21 多様性・ハラスメント
投資家の質問の焦点が、男女の資金調達差を生む 男性起業家と女性起業家の資金調達額の差は、投資家が投げる質問の違いから生まれていました。男性には成長や可能性を問う質問、女性には損失回避を問う質問が多く向けられ、起業家も同じ枠組みで答えます。そして損失回避を問われた起業家ほど、調達額が低くなっていました。答え方を変える介入によって、この差を縮められる可能性も示されました。 2026.09.17 多様性・ハラスメント
女性取締役の選任が続くと、海外進出はM&Aより自前設立に傾く 取締役会に新しく女性取締役が加わると、企業の海外進出の仕方そのものが変わるかもしれません。台湾の製造業企業を対象とした本研究では、女性取締役の選任が進んだ後、海外進出でM&Aよりもグリーンフィールドが選ばれやすくなる傾向が示されました。しかもその傾向は、取締役会議長が女性か、既存メンバーに国際経験があるかによって強弱が変わります。 2026.09.14 多様性・ハラスメント
ガラスの天井は残り、越境するキャリア研究が広がる ジェンダーとキャリアに関する学術研究を長期にわたって集め、地図として整理した論文です。研究の量は増え続けており、中心にあるのは「ジェンダー化された組織」や不平等、昇進を阻む「ガラスの天井」といった主題でした。同時に、コロナ禍やデジタル化、ギグエコノミーを背景に、女性起業や国際キャリア、バウンダリーレス・キャリアへの関心が高まっていることが示されています。 2026.09.11 多様性・ハラスメント
負の感情を扱う仕事では深層演技が表層演技より働き手を傷つける 感情労働の研究では長く、感情を偽る表層演技のほうが有害で、本心から感情をつくり出す深層演技は害が小さいと考えられてきました。この研究は債権回収という職種を深く掘り下げ、その前提が負の感情を扱う場面では成り立たない可能性を示します。顧客の苦境が働き手自身のつらい記憶を呼び起こし、湧き上がった真正な感情がそのまま痛みになっていました。 2026.09.08 多様性・ハラスメント
女性の適応支援より、ジェンダー障壁を直接取り除く実践が効く 人里離れた過酷な現場に出向く地球科学の仕事で、女性はどのように壁を越えているのでしょうか。この研究は、男女の地球科学者への67件の半構造化インタビューから、現場の物理的な条件と周囲との社会的な関係の両方に根ざしたジェンダー障壁と、女性が取る戦略を描き出しました。環境に自分を合わせる対応は障壁を温存しやすく、障壁そのものに働きかける対応と、それを直接扱う組織慣行のほうが効果的でした。 2026.09.06 多様性・ハラスメント